日本ヒューレット・パッカード ESS Open Source & Linux推進部推進マネージャの赤井誠氏
日本ヒューレット・パッカード ESS Open Source & Linux推進部推進マネージャの赤井誠氏
[画像のクリックで拡大表示]

 日本ヒューレット・パッカードは2006年4月11日,同社のサーバー機とオープンソースのミドルウエアを組み合わせたシステム基盤を顧客に提供する専門組織「HPオープンソース・コンピテンシー・センター」を設立した。動作検証には,本社と市ヶ谷事業所の2カ所にあるサーバー施設を用いる。商用ソフトとオープンソースの違いを意識させることなく,オープンソースも選択肢に入れてシステム全体をパッケージ化して顧客に提供するのが狙い。

 HPオープンソース・コンピテンシー・センターの主な役割は,システムに導入しやすいよう,個々のオープンソースをサポートするサービス「HP Open Source Building Blocks」の提供と,オープンソースを含んだシステム基盤全体の導入コンサルティング・サービス「HP Open Source Consulting」の提供である。オープンソースの技術情報を提供する「HP Open Source Blueprints」も活動の1つ。

 コンサルティング・サービスでは,サーバー機,OS,アプリケーション・サーバー,データベース・サーバーなどを組み合わせたシステム基盤全体の動作を検証できる。背景には,OSとミドルウエアはオープンソースがよく使われており,オープンソースを組み入れたシステムの人気が高まっているという状況がある。HPオープンソース・コンピテンシー・センターは,顧客が,OSやミドルウエア,サーバー機など,スタックを構成する個々の要素を自在に組み合わせられるようにする。

 今後は,無停止型サーバー「NonStop」上でオープンソースをサポートする予定。顧客の需要についてESS Open Source & Linux推進部の赤井誠氏は,「Zopeを用いたWebコンテンツの管理やSambaファイル・サーバーなどを無停止型サーバーで実現している顧客がいる」と説明する。