マクニカネットワークスは4月11日,Web認証経由の検疫ネットワーク機能を備えた米Trapeze Networksの無線LANシステム「Trapeze Mobility System」を提供すると発表した。2006年6月末から出荷開始する。

 本製品の特徴は,無線LANで接続する端末上に,あらかじめ検疫用のエージェント・モジュールをインストールしておく必要がない点である。空港のホットスポットなど不特定のユーザーが無線LANを利用する環境で,検疫ネットワークを実現するのに適する。検疫ネットワークの機能は,米Symantecの「Sygate On-Demand」で実現する。

 仕組みはこうだ。端末から無線LANスイッチに接続すると,まず初めにWebポータル画面を表示する。画面上でIDとパスワードを入力して認証が完了すると,無線LANスイッチ内に格納された検疫用エージェントを自動的にダウンロードして端末の健全性をチェックする。チェックをパスすると無線LANがフルに使えるようになる。エージェントのインストールにはJavaアプレット技術を活用しており,「端末にAdministrator権限でログオンしておく必要はない」(マクニカネットワークス ソリューション営業統括部 セールスマーケティング2部 第3課 課長 吉井奉之氏)。

 検疫ネットワークとは,最新のセキュリティ・パッチやウイルス定義ファイルが適用されていない危険な端末のネットワーク接続を防止する機能のこと。Trapeze Mobility Systemは,検疫用のエージェント・モジュールを端末上にあらかじめインストールしておく運用方法にも対応している。

 価格は,52万7400円(無線LANスイッチおよびアクセス・ポイントを組み合わせた最小構成)から。