KDDIは4月10日,法人向け携帯電話サービスに「個人情報漏洩保険」を追加すると発表した。au携帯電話の紛失や盗難で個人情報が漏えい,または漏えいした可能性がある場合に,保険を適用して損害賠償にかかった費用を補償する。個人情報漏えいに対する保険は珍しくないが,携帯電話事業者がサービスとして提供するケースは初めてという。提供開始は4月11日から。

 同サービスで補償するのは,(1)第3者への損害賠償と,(2)ブランドプロテクト費用の二つ。(1)は損害賠償金や訴訟費用などを最大500万円まで,(2)は謝罪会見や広告,クレーム対応費用,対応措置のコンサルティング費用などを最大50万円まで補償する。対象は「ビジネス便利パック」または「GPS MAP」を契約している法人ユーザーで,追加料金は不要。KDDIが保険契約者となり,ユーザー企業が被保険者になる。

 加えてKDDIでは,携帯電話の発信や,メールやアドレス帳の利用をロックする「アクセス制限」の機能を強化する。同サービスの設定内容をパソコンで遠隔監視できる「セキュリティ監視機能」を5月に追加する予定だ。設定内容と実際の携帯電話の制限が異なる場合は,自動的に設定を変更することなどが可能になる。