マルチメディア振興センター(FMMC)は4月6日,NHKの教育用コンテンツを全国の小・中学校にダウンロード配信する大規模な実験を,2006年9月から3年間実施すると発表した。実験期間中は小・中学校に対してコンテンツを無料で提供する。

 対象となるコンテンツは,NHKが保有している教育用のビデオ・クリップ約3000本と教育番組約400本。マルチメディア振興センターがNHKからコンテンツを購入。NTTレゾナントやNEC,マイクロソフトらが協力してコンテンツの購入費用を賄う形態とする。

 NHKは現在も教育用コンテンツをネット上で公開しているが,画像解像度が低いため,授業に利用されるケースは非常に少ない。今回の配信実験では,NHK教育テレビの番組を授業に利用するのと同様に,大画面に映し出しても問題のない高画質で配信する。

 同時に,マルチメディア振興センターは「ネット利用の安全と未来推進会議」を設立することを発表した。今回の教育コンテンツの配信実験も同推進会議の活動の一環として実施する。推進会議は子供たちがインターネットを安心・安全に利用できる環境づくりを目指し,NTTやKDDIといった通信事業者,NECやマイクロソフト,内田洋行といったメーカー,総務省,有識者らで構成する。