川崎市にある学校法人カリタス学園は,新校舎が完成した3月末からNTTドコモのFOMA/無線LANデュアル端末「N900iL」などを使った新内線システムを稼働させた。教職員同士による通話コスト削減のほか,各拠点のPBXを1台のSIP(session initiation protocol)サーバーに集約することによる保守費用の削減にも期待している。

 今回稼働した内線システムは,沖電気工業のSIPサーバー「IP CONVERGENCE Server SS9100」と無線LANアクセス・ポイント(AP)「MWINS BR2102」188台,固定型多機能IP電話機36台を使用。教職員に配布されたN900iLは全端末数70台のうち66台が,FOMA機能を持たず内線用に無線IP電話機能しか持たない“白ロム”である。

 新校舎に張り巡らされた無線LANは,音声通信とデータ通信の両方の用途で使う。無線LAN APのMWINS BR2102は,IEEE 802.11a/b/gの同時利用が可能。802.11bを使う無線IP電話の通話を802.11aを使うデータ通信と分けることで,干渉を受けない構成とした。