KDDIと東京電力は4月5日,KDDIに東京電力のFTTH(fiber to the home)事業を統合する方向で検討する合意書を締結したと発表した。両社が統括提携を発表した2005年10月時点では,パワードコムのKDDIへの吸収合併は決まっていたが,FTTH事業を統合するか,合弁事業とするかは決まっていなかった(関連記事)。東京電力は2007年1月1日をめどに光ネットワーク・カンパニーを分離し,KDDIがそれを吸収合併する見通しだ。

 今後,事業価値の算定を含めた検討を進め,9月末までに結論を出す。買収(売却)価格の目安は,KDDI,東京電力ともに「これから算出する」として明らかにしなかった。東京電力が所有する光ファイバの所有権については未定。「保安用も含めるかどうかなど,どの程度までKDDIに統合するか今後検討する」(東京電力)とした。

 事業統合とは別に両社は,6月から東京電力のFTTHサービス「TEPCOひかり」とKDDIのIP電話やプロバイダなど各種サービスを組み合わせたサービスを本格展開するとしている。