左がジム・メリット新社長、右が浜田宏前社長
左がジム・メリット新社長、右が浜田宏前社長
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 デルは2006年4月5日、4月3日に就任したジム・メリット新社長と報道関係者との懇親会を催した。メリット社長は、米デルの北アジア地域担当副社長を兼務し、韓国法人および中国・大連のカスタマー・サポートセンターのオペレーションも統括する。同氏は1999年に米デルに入社。これまで、大手法人顧客向けのグローバルセールスを統括してきた。

 懇親会において、メリット社長はまず日本語で「よろしくお願いします」と自己紹介。そのあと、「日本はデルにとって重要な市場であり、今後も売り上げを伸ばしていくとともに、さらに顧客満足度を高めていく」との抱負を語った。

 メリット社長はまだ就任3日目で、日本市場の細かな状況についてはコメントできる段階にないとしながらも、「米国市場と日本市場との違いは」という質問に対して、「日本では強い競合他社が存在するなど、状況は米国と異なる。ただし、顧客が求めるものはアメリカと同じ。顧客は、製品やサービスに高い付加価値を求め、IT投資を早く回収したいと考える。この要望に応えられるのがデルの強みであり、その点では違いがない」と答えた。

 なお、前社長の浜田宏氏は4月一杯は取締役にとどまり、5月から非常勤の顧問となる。浜田氏は、1995年にデルコンピュータ(当時)に入社し、2000年8月から社長を務めていた。今後は、「デルで学んできた成功や失敗を社会に還元して、ITに限らずいろいろな企業や事業の再生にかかわっていきたい」(浜田氏)と語った。

 浜田氏は社長在任中の思い出深い出来事として、当初シェア10位だったサーバー事業で1位のシェアを実現したことを挙げた。中国・大連や宮崎のカスタマーセンターの立ち上げも感慨深いと振り返った。