東京証券取引所はこの4月、情報化推進体制を刷新した。4月3日付で「システム本部」を設置。売買系や決済系、情報系など、これまで業務別に分かれていたシステム担当者を同本部に結集させた。システム本部の責任者は、鈴木義伯CIO(最高情報責任者)が務める。

 システム本部には、大きく三つの組織を設けている。システムの企画を担う「IT企画部」、売買系や決済系、情報系など各種システムの開発・運用を手がける「開発運用部」、システム全般の品質管理と開発・運用契約の管理、開発・運用担当ベンダーの評価を行う「品質管理部」がそれだ。 要員数は、IT企画部が12人、開発運用部が88人、品質管理部が4人の合計104人。

 IT企画部の部長には、前・情報システム部長の広瀬雅行氏が就任。品質管理部の部長には、前・決済管理部長の清田辰巳氏が就いた。開発運用部では、前・売買システム部長の佐藤博氏と前・決済システム部長の鈴木郁久氏、小黒隆行氏の3人が、それぞれ売買システム、清算システム、情報システムの責任者を務める。

 東証の西室泰三社長兼会長は、「東証の国際的な競争力強化に向け、システムの品質向上や次世代システムの検討などを進めてもらいたい」と、システム本部に期待を寄せている。システム本部のメンバーは、次世代システムの検討を本格化するのに合わせてさらに増員していく。