Windows Mobile Platforms Division担当バイスプレジデントのビル・ミッチェル氏
Windows Mobile Platforms Division担当バイスプレジデントのビル・ミッチェル氏
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ディスプレイ上に表示したキーボード「Dial Keyboard」
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 マイクロソフトは4月4日、「Ultra-Mobile PC(UMPC)」(開発コード名「Origami」)について、日本市場における戦略などを明らかにした。

 同社のWindows Mobile Platforms Division担当バイスプレジデントのビル・ミッチェル氏は、UMPCを「携帯やPDAと、フルWindowsマシンとの間にある機能的なギャップを埋める製品」と位置付ける。米国のWebサイトなどではコンシューマーユーザーを意識したプロモーションを行っていたが、日本ではまず教育現場や、金融/流通/製造/ヘルスケアなどすでにタブレットPCで実績があるビジネス用途を中心に浸透させていきたいという。その過程で「日本市場向けの機能などを追加するために、フィードバックを受けていく」(同社 Windows本部ビジネスWindows製品部の飯島圭一シニアプロダクトマネージャー)。

 具体的な活用事例としては、2006年4月より京都府の立命館小学校が、33台のUMPCを試験導入。当初は1クラスへの導入だが、いずれ全校への導入を視野に入れているという。

 IEインスティテュート、アドバンスト・メディア、アルク、学習研究社、小学館、日本漢字検定協会など、UMPCのパートナーからは、UMPC向けのサービスが提供される。例えば小学館では、タッチパネル機能を使った漢字書き取りアプリケーション「電脳陰山メソッド」を、2006年9月に提供を始める予定だ。

 UMPCの最初の国内モデルは、PBJが4月14日に発売する「Smart Caddie (スマートキャディ)」(9万9800円)。同製品のCPUは台湾VIAテクノロジーズのC7-M ULV 1GHzを採用。512MBのメモリーと40GBのハードディスクを搭載する。液晶ディスプレイは7インチで、重さは860g、本体サイズは幅228×奥行き146×厚さ25.1mm。無線LANとBluetoothに対応する。バッテリー駆動時間は約2.5時間と、モバイル機器にしては短めだ。

 OSには「Windows XP Tablet PC Edition 2005(日本語版)」を採用。タッチパネル方式での操作性を向上させるため、マイクロソフトがUMPC向けに開発した「マイクロソフト タッチパック for Windows XP Tablet PC Editon」を搭載する。ソフトウエアを起動するためのランチャー「プログラム起動ツール」や、ディスプレイ上に表示したキーボードで入力できる「Dial Keyboard」機能などを備える。