マイクロソフトは4月4日,仮想マシン・ソフト「Virtual Server 2005 R2日本語版」の無償ダウンロードを開始した(同社のWebサイト)。同時に,Virtual Server 2005 R2上でLinuxをゲストOSとして動作させるための,Linux向け仮想マシン用アドイン・ソフトウエアの提供や技術サポートも開始した。

 マイクロソフトは次期サーバーOS「Longhorn Server」(開発コード名)に,仮想マシン技術「Windows hypervisor」を組み込み,同技術をOSの一部として提供する予定である。Virtual Server 2005 R2を無償化することで,Longhorn Serverの登場を待たずに,OSのライセンスだけで仮想マシン機能を使えるようにした。

 無償で公開されるのは,これまで1万8600円(2006年2月3日からの価格,それまでは4万500円)で販売していた「Virtual Server 2005 R2 Enterprise Edition」である。下位エディションであるStandard Editionは今後販売しない。Virtual Server 2005 R2は,Windows Server 2003(x64 Editionを含む)とWindows XP Professional上で動作する。Virtula Server 2005 R2のソフトウエア・アシュアランスを購入している顧客は,別の製品にアップデート権を移管できる。

 Virtual Server 2005 R2上でLinuxで稼働させるために,マウス・ドライバやディスプレイ・ドライバ,SCSIディスク・エミュレーションなどを実行するアドイン・ソフトウエアも公開された。サポートするLinuxディストリビューションは「Red Hat Linux」である。米国時間4月3日に開催された「LinuxWorld」で,米Microsoftと米Advanced Micro Devices(AMD)が,Virtual Server 2005 R2上でRed Hat Linuxを動作させるデモを実施している。