写真1 WAN回線でのデータ伝送の非効率さを解決できるWAN高速化装置「WDS Accelerator」
写真1 WAN回線でのデータ伝送の非効率さを解決できるWAN高速化装置「WDS Accelerator」
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写真2 米マイクロソフトのExchangeサーバーを遠隔地に複製・復旧できる装置「SpectraNet Replicator for Exchange
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 米マクデータの日本法人であるマクデータ・ジャパンは,データの一元管理と保護を可能にするストレージ・セントレック向けソリューション「The ROC」(リモート・オフィス統合)の提供を開始する。企業ユーザーは,拠点ごとに運用してきたシステムをセンター拠点に集約し,さらに集約したシステムが管理するデータを遠隔地にバックアップするための仕組みづくりを整備できる。現在,販売パートナーと最終調整を進めている段階で,4月以降にも販売を開始する予定。

 日本版SOX(サーベンス・オクスリー)法の制定予定,個人情報保護法の完全施行などをきっかけに,企業経営者にとって「情報管理体制の強化」が重要な課題になってきた。さらに,地震などの天災や国際的なテロのような万が一の事故に備えた「情報保護体制の強化」も課題の一つになっている。その解決策の一つが,拠点に分散するデータのセンター集約と,遠隔地へのバックアップを実現することだ。

 しかし,地方の拠点などで運用するサーバーやストレージをそのままセンター拠点に移行すると,社員の使い勝手が大幅に劣化する可能性が高い。社員はWAN回線を経由してサーバーなどにアクセスする形態になるため,WAN回線がボトルネックとなってレスポンスが低下するからだ。データを遠隔地にバックアップする際もWAN回線がボトルネックとなり,リアルタイムにバックアップを保存したり即時に復旧可能なシステムの構築を困難にしている。

 The ROCでは,米リバーベッド・テクノロジーが開発したWAN高速化装置「SpectraNet WDS Accelerator」(写真1)と米ファルコンストア・ソフトウエアが開発したサーバー機の複製・復旧装置「SpectraNet Replicator for Exchange」(写真2)を組み合わせることで,WAN回線のボトルネックを解消する。このほか,ストレージ・ネットワークをリモート拠点にまで延長できる専用機や広帯域の回線サービスなどを組み合わせ,導入前のコンサルティング,運用保守を含めたソリューション・サービスとして提供する。