日本SGIは3月30日、第三者割り当て増資によってソニーが約10%出資したと発表した。株式の取得金額は23億円。両社は海外市場を含めた放送・メディア業界向けに、放送と通信の融合に向けたソリューションなどで提携することもあわせて発表した。

 日本SGIは1987年に米シリコングラフィックスの100%子会社として発足。米本社の業績悪化などもあり、国内市場で独自戦略をとるために2001年1月にNEC、NECソフトの出資を受けた。2005年にはキヤノン販売なども米本社の持ち分を買い取る形で資本参加、米シリコングラフィックスの出資比率は24%まで低下していた。増資前の出資比率は、NEC40%、NECソフト20%、キヤノン販売10%、ニイウス コー5%、ソフトバンク・メディア・アンド・マーケティング1%だった。

 放送・メディア向けソリューションの提携によって、両社はフルデジタル化で先行する欧州市場と国内市場を共同で開拓する。デジタル・アーカイブなどデジタル化によって生じるIT投資を取り込む考えだ。