三菱電機は3月28日,自治体総合行政情報システムを自治体向けにオープンソース・ソフトウエアとして無償提供すると発表した。自治体向けだが,地元のIT企業にも秘密保持契約を結べば無償で提供する。

 提供を開始するのは「三菱電機自治体総合行政情報システムMTAIS-eLG」。申請書受付や審査などを行う電子申請システム。総務省共同アウトソーシング事業として地方自治情報センターに登録している。三菱電機では今後,文書管理,人事給与,税務情報,住民記録などのシステムを順次オープンソース化するとしている。

 三菱電機はソフトウエア自体は無償で提供し,サービスを有償で提供する。サービスの価格は「基本導入パック」が2000万円から。地元IT企業に対する支援も有償サービスとして提供する。

 また三菱電機は,「OSS検証湘南センター」を設立したことを明らかにした。「電子自治体システムのミドルウエアOSにオープンソース・ソフトウエアを採用することによりさらなる低価格化が可能」として,オープンソースのミドルウエアやOSを評価,検証を行う。