米HPのジェフ・カーラット インダストリスタンダードサーバ市場戦略担当ディレクター
米HPのジェフ・カーラット インダストリスタンダードサーバ市場戦略担当ディレクター
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 「IAサーバーの仮想化はハードウエアが出揃う2006年後半に一気に普及するだろう。当社は仮想サーバーを管理するソフトウエア群を充実させて、他社との差異化を図りたい」。米ヒューレット・パッカード(HP)のエンタープライズストレージ・サーバ事業を担当するジェフ・カーラット インダストリスタンダードサーバ市場戦略担当ディレクターはこのように話す。

 カーラット担当ディレクターは「ハードウエアが仮想化されて、管理するサーバー数は増加するが、仮想環境でもウイルス対策やセキュリティ・パッチの重要性は変わらない」と指摘する。「サーバー数が増えることで、管理者の負担は増すばかりだ」(カーラット担当ディレクター)とサーバーの一元管理の重要性を強調する。

 HPは、仮想サーバーも仮想化していないサーバーと同じようにコンソール画面からセキュリティ・パッチの適用できるソフトウエア「HP Systems Insight Manager(SIM)」や、サーバーを一元管理する「Virtual Machine Management(VMM)」を無償、もしくは他社に比べて格安で提供している。IAサーバーの「ProLaintシリーズ」では、中上位機に専用チップを搭載し、稼働OSがWindowsやLinuxと別々でも一元管理できる。

 「デルは、仮想化されたハードウエア上で稼働するサーバーまで管理できる高機能なソフトウエアがない。IBMはソフトの値段が高い。仮想化という市場の競争力は管理ソフトが大きなカギになる」(同)と意気込む。