撮影:いずもとけい
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 米デルのマイケル・デル会長が来日し、2006年3月24日に記者会見を行った。

 会見において、デル会長は全世界でデルが順調に成長を続けており、前年度の売り上げは前年比14%増の約6兆4290億円、日本を含むアジアパシフィック地域では21%増の約7600億円になったことを発表した。日本市場においても順調な成長を続けており、2005年のメーカー別シェアは第3位で、市場全体を超える成長率を記録していることから、さらに販売数量を増やしてシェアを高めることが可能だと主張した。

 また、2005年11月に宮崎に設けたカスタマーセンターは、予定を前倒ししてすでに250人体制を達成。今年中に500人、5年後には1000人体制に強化し、宮崎、川崎、中国・大連という3極体制でカスタマーサポートを強化していくとした。

 会見では、米マイクロソフトが2007年1月に発売を延期したWindows Vistaについても言及した。

Q.Vistaの発売が延期されたがその影響は?

A.延期されたこと自体にそれほど驚きはない。デルの売り上げの85%は企業向けであり、(いきなり新OSを搭載したパソコンを購入する顧客は少ないことから)それほど大きな影響はないと見ている。そもそも11月というのは新たなOSを投入する時期としてはあまり適当ではなく、マイクロソフトが2007年に延期したことはいい判断だと考えている。発売が延期されることで、完成度の高いOSになれば、それに越したことはない。

Q.そもそもVistaが業界に与えるインパクトをどう見ているのか?

A.Vistaの登場は業界にとって大きなイベントになる。VistaはXPと比較して多くの面で改良されており、ユーザーの環境を大きく変えるものになる。これまでもWindows 98、Me、XPとOSが変わってきたが、その変化よりもVistaの登場の方が大きなインパクトを与えるだろう。ユーザーがVistaを使うことによって、よりパワフルなパソコンが必要とされ、デュアルコアCPUやブロードバンド、大型ディスプレイなどの普及も進むことになる。業界にとって前向きの要因となるのは間違いない。