米Sun Microsystemsは3月22日,オープンソースの開発環境「NetBeans 5.0」の日本語版をリリースした。英語版が2月にリリースされ,翻訳プロジェクト(translatedfilesプロジェクト)によってユーザー・インタフェースなどの日本語化が進められていた。

 今回リリースされたのは,統合開発環境(IDE)「NetBeans IDE」,モバイル端末向けアプリケーションを開発するためのアドオン・パック「NetBeans Mobility Pack」,IDEにプロファイル機能を追加するプラグイン「NetBeans Profiler」の日本語版。いずれもNetBeansの開発コミュニティであるNetBeans.orgのWebサイトからダウンロードできる。Windows版,Linux版,Mac OS X版,Solaris版(x86およびSPARC)が公開されている。

 新版の最大の特徴は,NetBeansを単なる開発ツールではなく拡張可能なプラットフォームとして利用できるようにしたこと。業務アプリケーションなどを動かす汎用のクライアント・プラットフォームとしての利用も視野に入れている。プラグイン(NetBeansモジュール)によってNetBeansの機能を拡張する仕組みは従来版のNetBeans 4.1も備えていたが,プラグインを開発したいサードパーティへのサポートが乏しかった。新版では,プロジェクト・テンプレートに拡張機能開発用のテンプレートを追加したほか,Webサイト上でドキュメントの整備なども進めている。

 Javaアプリケーションの開発機能で特徴的な新機能は,「Matisse」と呼ぶ新しいGUI構築ツールを搭載したこと。SwingベースのGUIアプリケーションのユーザー・インタフェースをより直感的に設計できるようにした。このほか,サーバー・リソースのブラウザにJBoss Application Server 4.0およびWebLogic Application Server 9.0を登録できるようにした。コード・エディタのコード補完機能やリファクタリング機能なども強化している。