段ボール製造販売のトーモクは,全国32拠点に配置した既存の構内交換機(PBX)を撤去し,1台のIP-PBXを用いた自営のIPセントレックスに切り替える。2005年11月に本社(東京都千代田区)のPBXを撤去したのを皮切りに,順次PBXを撤去する。2006年3月現在,本社を含めた3拠点をIPセントレックスに切り替えた。IP電話機導入による,レイアウト変更時の移設費用の削減などが狙い。投資額は3拠点で3000万円強。ネットワーク敷設を請け負ったインテグレータはオーティ・コムネット。

 採用したIP-PBXは,沖電気工業の「IP CONVERGENCE Server SS9100」。SS9100を中央研究所(さいたま市)に設置し,全国32拠点からIP網経由で利用する。2006年3月現在,中央研究所,本社,厚木工場の3拠点にIP電話機150台とPC上で稼働するソフト・フォン「Com@WILLソフトフォン」15台分を導入済み。ソフト・フォンでは,IP電話に加え,順次テレビ会議やデータ通信などにも利用する予定である。IP電話機の導入が済んでいない拠点では,既存PBXとVoIPゲートウエイを併用して段階的にIP電話に移行する。拠点間の接続は,NTTコミュニケーションズが提供する広域イーサネット・サービス「e-VLAN」。