メールソフトを立ち上げると何十通もの迷惑メールが届き、その削除に追われてしまう——。こうした状況が改善されるかもしれない。「Outbound Port 25 Blocking」(OP25B)という迷惑メールの送信を抑える技術に対応するISPが増えている。2月23日には、OP25Bに対応するプロバイダー(ISP)を増やすため、国内の主要ISPや携帯通信事業者が設立した迷惑メールの業界団体「Japan Email Anti-Abuse Group」(JEAG)が、迷惑メールの撲滅に有効な技術の導入方法や運用ポリシーなどを取りまとめた提言書を発表した。

 OP25Bとは、ISPから都度割り当てられるIPアドレス(動的IPアドレス)を利用しているユーザーが、ISPが用意するメールサーバー経由でないとメールを送信できないようにする技術である。動的IPアドレスを使っていても、ISPが用意するメールサーバーを通じてメールを送信している一般的なユーザーには影響はない。JEAGによると、迷惑メールの送信者の多くは、動的IPアドレスを使い、自身のパソコンなどにメールサーバーを立てて、メールを送信しているという。

●主なISPのOP25Bへの対応状況
ぷららネットワークス 2005年1月
SANNET 2005年3月
WAKWAK 2005年3月
IIJ 2005年10月
OCN 2005年11月
DION 2005年11月
DTI 2006年2月
@nifty 2006年2月
So-net 2006年5月
*は携帯電話へのメール送信について対応