総務省は3月15日,第3世代携帯電話(3G)向け周波数である1.7GHz帯のうち,東名阪バンド5MHz幅(上下合計で10MHz幅)を4月1日付けでNTTドコモに割り当てる方針を公表した。NTTドコモは,6月1日から運用を開始する予定としている。

 1.7GHz帯のうち,東京・東海・近畿の一部でのみ利用可能ないわゆる「東名阪バンド」は,割り当て済み帯域幅に応じた加入者数の条件をクリアすれば割り当てを受けられる。NTTドコモは2005年10月21日に2GHz帯の20MHz幅(上下合計では40MHz幅)で1500万加入を突破し,割り当て条件を満たしていた。

 総務省は2月20日にNTTドコモからの申請を受理し,電波監理審議会が3月15日に諮問して答申を出した。これを受け,今回の割り当て方針の決定に至った。NTTドコモが総務省に提出した基地局の開設計画によると,2008年度までに東名阪の50%をカバー。2011年度末のグループ総計の3G加入数は5520万に達すると見込んでいる。

 なお1.7GHz帯は,BBモバイル,イー・モバイルといった携帯電話事業に新規参入する事業者も利用する。ただし,この2社が利用する周波数は全国で利用可能な周波数帯。新規事業者に優先して割り当てることになっており,今回ドコモに割り当てた東名阪バンドとは異なる扱いになっている。