日本ユニシスは3月14日夜、米国ユニシスが保有する同社の全株式を売却すると発表した。日本ユニシスによると「今日、米国本社から話があり、株式の自社買い取りを決定した」という。

 米ユニシスは日本ユニシスの株式のうち27.8%を保有している。売却する株式のうち10%を日本ユニシスが自己株式買いとして取得、残りの17.84%をモルガン・スタンレー・ジャパンが買い取る。

 株式は、15日の午前8時45分から東京証券取引所の「終値取引」の制度を利用して購入する。株式の買取価格は3月14日終値の1株当たり1590円。仮に日本ユニシスが予定通りの10%を買い取ることができた場合、約174億円を投じることとなる。

 株式売却後は、米ユニシスと同比率の日本ユニシス株を保有していた三井物産が27.84%で単独の筆頭株主となる。三井物産は株式数を維持する。日本ユニシスは現在自社株を4.1%を保有しており、14.1%を保有することになる。

 三井物産は「米ユニシスとの株式の共同保有関係は終了するが、日本ユニシスと米ユニシスの間での製品供給や技術協力面での関係はなんら変わりなく維持していく」とのコメントを発表した。

 また、日本ユニシスも、「今回の株主の移動で、戦略や販売体制に変更があったり、社名を変更することはない」としている。既に日本ユニシスは2005年10月に米ユニシスから国内における「Unisys」の永久商標使用権を約250億円で買い取っている。