ネットワールドとソフトウエア開発を手がけるアイベクスは3月24日、既存パソコンを利用してシンクライアントを実現するためのシステム「マネージド・クライアント」の出荷を開始する。シトリックス・システムズ・ジャパンの「Citrix Presentation Server」と、アイベクスが開発したシンクライアント管理サーバー「Qeng Ho(チェン・ホー) VSR MS」を組み合わせたもので、サーバー上にあるブート用OSのイメージ・ファイルを使って、パソコンをシンクライアントとして起動する。

 マネージド・クライアントの特徴は、シンクライアントの操作履歴を記録する機能や端末を認証する機能を標準で備えていることである。既存のパソコンを起動すると、Qeng Ho VSR MSがパソコンをMACアドレスで認証。認証に成功したパソコンには、Linuxをベースに独自開発したOSのイメージ・ファイルを配信する。パソコンはそれを使って、シンクライアントとしてブートする。

 さらに、Qeng Ho VSR MSに接続してユーザー認証に成功すると、Citrix Presentation Server上のアプリケーションを利用できるようになる。Qeng Ho VSR MSは、どのユーザーがどのアプリケーションを実行したか、どのファイルを保存したかといった操作履歴を記録する機能も備える。

 価格は、Citrix Presentation Serverが5ユーザーで24万7000円。Qeng Ho VSR MSはユーザー数によって異なるが、1ユーザーあたり2万円程度。別途メディア代として5000円がかかる。