マイクロソフト製品を使ったシステム構築サービスを専門とするアバナード日本法人は3月9日、本格的な事業展開に向けて採用活動を開始すると発表した。現在のエンジニアは24人で、2007年10月までに100人体制を整える。当面はマイクロソフト製品を使った業務システムの構築経験のあるエンジニアを中途採用し、今年10月までに60人に増やす。アバナード日本法人は昨年10月に設立された。

 アバナードは、米アクセンチュアと米マイクロソフトが折半出資で2000年4月に設立したシステム・インテグレータ。マイクロソフト製品を使ったシステム構築サービスを専門とする。ビジネス・コンサルティングやアウトソーシングは手がけない。現在、アバナードへの出資比率はアクセンチュアが76%、マイクロソフトが20%程度。要員4000人を抱え、21カ国39拠点でビジネスを展開している。顧客企業数は1600社以上という。

 当面アバナード日本法人は、アクセンチュア日本法人と組んでシステム構築サービスを提供する。アバナードの石川敬社長は、「実績を積みながら営業力を高め、直接顧客から声がかかるようにしたい。3年後にはアクセンチュアに頼らないダイレクト・ビジネスの比率を40%にするのが目標」と話す。

 アバナードが米国に6年近く遅れて、国内でビジネスを立ち上げることについて、「『マイクロソフト製品を使って基幹系システムを構築したい』と考えているユーザー企業が、国内でも確実に増えており、ようやく機が熟したからだ」(石川社長)と説明する。今後1年で、30件のシステム構築案件の獲得を目指す。