米マイクロソフトは3月9日、「Origami」のコード名で呼ばれていたパソコンを正式に発表した。名称は「Ultra-Mobile PC(UMPC)」。タッチパネルを備えた小型のパソコンで、「Windows XP Tablet PC Edition 2005」が動作する。

 UMPCは基本的に、重さが2ポンド(0.9kg)以下で7インチ程度のディスプレイを備える。ディスプレイはタッチパネル式で、解像度は最低で800×480ドット。バッテリーの駆動時間は2~3時間で、ハードディスク容量は30G~60GB。プロセッサーは、インテルの「Celeron M」「Pentium M」またはVIAテクノロジーズの「C7-M」。無線LAN、Bluetooth、Ethernetのネットワーク接続機能も備える。これ以外に、GPSやWebカメラ、デジタルテレビチューナーなどを備える機種も登場する可能性がある。

 またUMPCには、マイクロソフトが開発した「Touch Pack」というソフトウエアがプリインストールされている。タッチパネルで操作しやすいシンプルなユーザーインタフェースを実現するものだという。ソフトウエアキーボードの機能も持ち、携帯電話のように親指でキーを操作しながら文字入力ができる。USBやBluetoothで、キーボードを接続することも可能。

 現在のところ、サムスン電子、アサステックコンピュータなど数社がUMPCの端末を開発している。日本のメーカーでは、ペースブレードジャパンが参入する。製品の出荷は、2006年の第2四半期になる見込み。価格は明らかになっていないが、マイクロソフトは「599ドルから999ドルの間」になると予想している。