写真1 「ユニファイド・コミュニケーション」を発表するシスコの黒澤保樹社長
写真1 「ユニファイド・コミュニケーション」を発表するシスコの黒澤保樹社長
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写真2 Cisco Unified Personal Communicator
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 シスコシステムズは3月7日,新しい企業向けのコミュニケーション・システム「ユニファイド・コミュニケーション・システム」を発表した(写真1)。

 同システムはSIP(session initiation protocol)サーバー・ソフト「CallManager 5.0」やプレゼンス・サーバー・ソフト「Cisco Unified Presence Server」,ユーザーが使うパソコン用のクライアント・ソフト「Cisco Unified Personal Communicator」など複数の新製品と,機能強化した既存製品で構成する(写真2)。今回発表した新製品の価格は未定。多くの新製品は4月以降に販売開始する。

 シスコはプレゼンス(在席情報)を中核とし,IP電話やビデオ会議,インスタント・メッセージ(IM),ボイス・メールなどを一元的に扱えるコミュニケーションの形態を「ユニファイド・コミュニケーション」と命名。ユニファイド・コミュニケーションを実現するシステムが,企業内のコミュニケーションを効率化し,生産性向上に寄与するとしている。

 マイクロソフトも1月,プレゼンスを中心とする次世代のコミュニケーション形態として「ユニファイド・コミュニケーション」というビジョンを掲げている。IT業界の2大ベンダーが同じ言葉で次世代システムのビジョンを打ち出すことになったが,これは「まったくの偶然」(シスコシステムズのゲリー・ターナー・プロダクト&テクニカルマーケティング・ディレクター)だとする。

 なお,シスコではノキアのW-CDMA/GSMと無線LANのデュアル携帯電話「Eシリーズ」をユニファイド・コミュニケーション・システムの端末として対応させる予定。また,プレゼンス・サーバーは業界標準のプロトコル「SIMPLE」を採用するため,他のプレゼンス・システムとの連携が比較的容易であるとする。既にマイクロソフトのプレゼンス・サーバー「Live Communication Server」やプレゼンスを表示できるIMソフト「Office Communicator」との連携を確認。Cisco Unified Personal CommunicatorとOffice Communicatorとの間で,プレゼンス情報を相互に表示できるとする。