ネオジャパン(神奈川県横浜市、齋藤晶議社長)は3月6日、最新の開発手法「Ajax(エイジャックス)」で開発し直した同社製グループウエア「desknet's」を、今夏までに出荷することを明らかにした。Ajaxはネットサービスの新概念「Web2.0」の基盤技術の1つで、Webアプリケーションのクライアントを構築する手法である。

 desknet'sはWebアプリケーションだが、Ajaxを採用することでクライアント/サーバー(C/S)型アプリケーションと同等の高い操作性を実現するという。例えば、Webブラウザ上でマウスによるドラッグアンドドロップを使って操作するといったことが可能になる。また原則、Webアプリケーションサーバーの種類やクライアントのOSを問わないため、ほとんどのシステムで動作する。

 具体的な開発ツールには、米MBテクノロジーズの「Bindows」という開発フレームワークを使っている。C言語やJava、PHP、Perlなど複数の開発言語でサーバーサイドのアプリーションを開発できる。「大企業でdesknet'sを使ってもらう場合、画面変更や既存システムとの連携などのカスタマイズが発生する。このカスタマイズコストを減らしたかった」(ネオジャパンの齋藤社長)と語る。

 同社はBindowsで使って、ファイル交換ソフトやブログ構築ソフト、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)構築ソフト、アンケート実施ソフトなども開発中で、数カ月以内に出荷するという。

 併せてネオジャパンは、Bindowsの販売も開始した。ソリューションプロバイダやユーザー企業のシステム部門を対象に、ソフトウエア開発キット(SDK)を提供する。「Bindowsを使ってシステムを開発するソリューションプロバイダへの技術支援体制を整える」(ネオジャパンの大神田守プロダクト事業本部取締役事業本部長)という。

 SDKの料金は開発者1人当たり初年度は年額9万4500円。2年目以降は3万7800円となる。またエンドユーザー用のライセンスがあり、100人未満の場合で10万5000円からとなっている。Bindowsを使って開発中のdesknet'sの価格体系が変わるかについては、明らかにしなかった。