NTTデータ 基盤システム事業本部 オープンソース開発センタ 田中一男氏
NTTデータ 基盤システム事業本部 オープンソース開発センタ 田中一男氏
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 NTTデータはオープンソースDBMS PostgreSQLによるシステム構築を強化する。3年以内に認定技術者PostgreSQL CE Silver保有者を100人とし、PostgreSQL開発力の強化を図る。NTTデータ 基盤システム事業本部 オープンソース開発センタ 田中一男氏が3月3日、「PostgreSQL CE Silver 徹底解説セミナー」の講演で明らかにした。

 田中氏は「日本国内でPostgreSQLの評価が商用データベースなどに比べて低い理由は情報不足とエンジニアの不足」にあるとし、NTTデータ オープンソース開発センタの技術者約350名のうち、今後3年以内にPostgreSQL CE Silver保有者を100人とすることで「お客様からのオープンソース化の要望に対応できる体制を整備する」(田中氏)。

 特に、オープンソース開発センタの新人にはPostgreSQL CE Silver取得を必須とする。また開発系技術者については上位資格であるPostgreSQL CE Goldを取得させる方針。

 NTTデータは500万人分のデータを管理する郵便貯金カード普及協会の会員管理システムをPostgreSQLで開発している(関連記事)。また、複数のPostgreSQLで並列分散処理を行うソフトウエア「PostgresForest」を開発し,オープンソース・ソフトウエアとして公開している(http://www.nttdata.co.jp/services/postgresforest/index.html)。

 同セミナーでSRA OSSの高塚遙氏は、「PostgreSQL CEの合格者は現時点で約500名。着実に伸びてきている」と現状を報告した。またリナックスアカデミー 学校長 濱野 賢一朗氏は「PostgreSQL CEは基本的な考え方や利用方法がきちんと理解できていれば合格できる。資格の学習をすることにより、日常業務では“穴”となっていた部分を学ぶ機会を得ることができる」と話した。