NTT東西地域会社は2006年3月1日,2006年度の事業計画を公表した。加入電話サービスによる収益が年々減少するなか,IP系サービスの拡大とコスト削減によってその減少分を埋め合わせることで,2005年度と同水準の利益を確保する計画である。IP系サービスでは,FTTH(ファイバー・ツー・ザ・ホーム)サービスの拡販を引き続き最優先する。2006年度はNTT東西合計で270万件のFTTHユーザーを新規に獲得し,累計の加入件数を600万件以上に引き上げる計画だ。

 NTT東西がFTTHサービスの新規加入を増やすために今後進める強化策は,企業向けと集合住宅向けのサービスラインアップの拡充である。まず中小企業向けには,1本の光ファイバーで最大8回線分の同時通話ができる「ひかり電話オフィスタイプ」を3月1日に投入した。また集合住宅向けには,小規模マンション用の新サービスや大規模マンション用に共用回線の伝送容量を1Gb/sに拡大したサービスを開発する計画のようだ。これに併せて,加入申し込みから開通までにかかる期間を短縮するために回線工事体制を強化し,新規ユーザー獲得のペースをさらに加速させたい考えだ(詳細は日経ニューメディア2006年3月6日号に掲載)。