新しいセットトップボックスは圧縮方式に「H.264」を採用
新しいセットトップボックスは圧縮方式に「H.264」を採用
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 オン・デマンド・ティービーは3月2日、自社が運営する映像配信サービス「オンデマンドTV」において、ハイビジョン映像で5.1chサラウンドを体感できるVOD(ビデオ・オン・デマンド)サービスを6月下旬から開始すると発表した。ハイビジョンのコンテンツはサービス開始当初約200本用意する予定。2006年度末までには約500本まで増やしていく考えだ。提供中の多チャンネル放送サービスにおいても、順次ハイビジョンによる配信を展開していくという。

 新しいセットトップボックスは圧縮方式に「H.264」を採用。従来、MPEG2方式で提供していた作品の品質を保ちつつ約半分まで圧縮可能だ。MPEG2形式によるハイビジョン映像配信には12M~25Mbpsの帯域が必要だったが、7M~10Mbpsまで圧縮できるという。音声についても圧縮率の高いAACに新たに対応した。

 さらに、同社としては初めてセットトップボックスが無線LANに対応。利用できる無線LAN規格は最大54MbpsのIEEE802.11aで、アクセスポイントとセットトップボックスまでの間を無線化できる。利用するには指定のアクセスポイントと無線LANのアダプターが必要。サービス開始当初はバッファローの「WHR-AM54G54」(アクセスポイント)と「WLI-U2KAMG54」(無線LANアダプター)にのみ対応する。「現在はサポートの問題があるため対応機種は絞られるが今後はバッファローの他機種や他のメーカーの対応も考えていきたい」(オン・デマンド・ティービーの松本哲也取締役)という。

 新セットトップボックスはバッファロー製で、価格は3万1500円。レンタルによる提供は今のところ予定していない。2006年度末までに1万人の利用を見込む。

 オンデマンドTVはNTT東日本・西日本が提供するブロードバンド接続サービス「フレッツ」のユーザーを対象とした映像配信サービス。プランによって約3500本のVOD映像が見放題になるのが特徴。VOD映像が見放題の「見放題プラン」などの場合、今回提供するハイビジョン映像コンテンツ200本についてはコンテンツごとの追加料金はかからない予定という。