BS朝日は2006年2月22日に記者会見を開き,2006年度(2007年3月期)に単年度黒字を達成する方針を表明した。民放キー局系のBSデジタル放送事業者5社は,設立以来それぞれ赤字決算が続いており,BS朝日も例外ではない。BSフジやBSジャパンは2008年3月期決算での単年度黒字化を目指す方針を打ち出しているが,BS朝日は2社よりも1年早い目標達成時期を設定した。BS朝日の神村謙二社長は「(ほかの民放キー局系BSデジタル放送事業者と)横並びの経営をする状態からの脱却を目指す」と宣言した。BS朝日は2007年3月期の単年度黒字化に向けた試みの第一弾として,2006年4月編成の番組概要や広告枠のセールス企画を広告会社にアピールする説明会を2月27日に開催する。

 BS朝日が2007年3月期の単年度黒字化を達成するためのポイントは,主に二つありそうである。一つ目は筆頭株主であるテレビ朝日との連携強化だ。二つ目は独自番組の制作強化である(詳細は日経ニューメディア2006年2月27日号に掲載)。