データベース関連製品ベンダーのインサイトテクノロジーは日本オラクルと提携し、データベースのログを多次元分析するソフトウエア製品「PISO OLAP」を共同で開発する。その狙いについて、インサイトテクノロジーの小幡一郎代表取締役社長は、「売り上げ情報などを分析するBI(ビジネス・インテリジェンス)の手法を、データベースのログ分析に適用し、情報漏洩や不正アクセスの兆候を見つけることができるようにする」と説明する。

 両社が共同で開発するPISO OLAPは、Oracle Database 10gのログをインサイトテクノロジーのログ蓄積サーバーに集め、それを日本オラクルのデータ分析ソフト「Oracle Business Intelligence 10g」(Oracle BI 10g)を使って分析するシステム。4月以降、順次3つのフェースに分けて製品の提供を開始する。

 エントリーモデルである「PISO OLAP Phase 1」は、ログ蓄積サーバー上にあるログを分析するための、Oracle BI 10g用テンプレートを提供。通常とは異なるSQL文を発行しているユーザーがいないか、などの分析が可能になる。

 中位モデルにあたる「PISO OLAP Phase 2」は、複数のログ蓄積サーバーにあるログを取り込み、関連付けて分析することができる。さらに、最上位モデルである「PISO OLAP Phase 3」は、アプリケーションのログや、サーバーの性能に関するログなども取り込み、障害や不正アクセスのリスクをシュミュレーションすることができる。

 PISO OLAPはインサイトテクノロジー、Oracle BI 10gなどは日本オラクルのパートナ企業から個別に購入する必要がある。PISO OLAPの価格は、Phase 1が10ユーザーまででCPUあたり30万円。Phase 2が10ユーザーまででCPUあたり400万円。Phase 3は未定。