ステンレスの加工・販売を手がけるリンタツは2月22日,ステンレスの在庫管理向けにICタグを利用したシステムを導入したことを明らかにした。ステンレスに取り付けたICタグを読み取ることで,入荷作業を効率化している。システムを構築したのは2005年10月。

 従来は,ステンレスに張ってある商品情報を印字した紙を目視で確認し,ピッキングしていたために時間がかかっていた。システムを導入することで,出荷時の作業時間が半分になり,棚卸しにかかる時間も60%削減できるようになった。ステンレスの成分が異なっていても見た目が似ているため出荷する商品を間違えることがあったが,こうした課題も解決できた。

 出荷時には,コイル状になったステンレスに取り付けたICタグを,ハンディ型の読み取り機(リーダー)で読み取る。リーダーで,ICタグのデータとリーダーにあらかじめ保存しておいた当日の出荷データを照合し,合致する場合は音を出して利用者に知らせる。利用者は出荷対象のコイルに目印となるポールを立てて,後ほどポールの立っているコイルをまとめてピッキングする。

 利用するICタグは利用する周波数が2.45GHzのタイプ。NECがシステム構築を担当した。