写真 懇談会終了後に会見する竹中大臣(奥)と松原教授(手前)
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 竹中平蔵総務大臣直轄の私的懇談会「通信と放送の在り方に関する懇談会」が2月21日,第4回会合を開いた。前回までは放送について議論してきたが,今回はNTTがどう在るべきかを中心に,通信の在るべき姿を検討した。

 懇談会後の会見で座長の松原聡東洋大学教授は,「NTTの組織の抜本的な見直しが必要だ」と断言。NTT法の改正にも踏み込む考えを明らかにした。さらに「NTTが今のままでいいという構成員は皆無だった」(松原教授)と懇談会の状況を明かした。

 また,ユニバーサル・サービスの在り方やNTT持ち株会社配下の研究所についても言及した。松原教授は「現在のメタル回線によるユニバーサル・サービスが2010年代まで必要かは疑問」とした上で,「ブロードバンドのユニバーサル・サービスをどうするかは議論が必要だ」と語った。さらに,今後のユニバーサル・サービスを考える際には「光ファイバを前提にしない。無線などブロードバンドには色々な技術があるので中立な視点で考えたい」(松原教授)とした。NTT持ち株会社の研究所については,「これまでの技術開発の在り方は見直しが要る。研究開発は外部に出すべきだ」(松原教授)と主張した。

 竹中大臣は「今日の議論のポイントは競争の促進がこれまでも,そしてこれからも重要だということ」と総括。その上で,「IP化が進む中でユニバーサル・サービスの法的な義務をNTTにだけ負わせるがいいのかどうか。技術開発も同様だ。さらにはNTTは特殊会社であるべきなのかどうかについても議論を深めたい」とした。

 これらをまとめると懇談会の意向としては,ユニバーサル・サービスとNTTの技術開発の在り方はいずれも見直しが必要で,そうなればNTTの在り方を見直すのは当然という流れである。見直しの具体的な内容やタイム・スケジュールについては,明らかにしていない。

 懇談会はこれまでに,(1)通信と放送の融合時代における法体系,行政の在り方,(2)NHK改革,(3)NTTの組織や独占性を含めた通信の在り方,(4)放送業界全体の在り方を一通りの議論した。次回会合はこれまでの議論を総括する予定。松原教授は「3月に通信と放送で1回ずつのヒアリングを予定している。次回会合で構成員の考えを一致させた上でヒアリングに臨む」としている。