世界最大規模のセキュリティ会議/展示会「RSA Conference 2006」の実行組織は米国時間2月17日,セキュリティ関連のベンチャー企業を対象に実施したコンテスト「2006 Innovation Station "Show Down"」の結果を発表した。優勝したのは「Elementaly Security」と「Imperva」の2社。2社には「Innovation Station Award」が贈られ,「最も成功しそうな(most likely to succeed)」企業として認定された。
Innovation Station "Show Down"は「Innovation Station」での出展企業を対象に実施されたコンテストである。Innovation Stationとは,RSA Conference 2006の展示会場に設けられたパビリオン(特設展示スペース)の一つ。同スペースでは,事前選考を通過したプライベート企業またはIPO(株式公開)前の企業11社が,情報セキュリティに関する製品/サービスを展示した。
コンテストの結果以前に,コンテストに出場すること,つまり,Innovation Stationで展示できること自体がなかなか困難なようで,事前選考を通過したことを伝えるニュース・リリースを,複数の企業が配信していた。
Innovation Station "Show Down"が開催されたのは2月15日。"Show Down"において11社は,ベンチャー・キャピタリストやセキュリティ企業のCSOなどから構成された審査団の前で,自社の優位性をアピールするプレゼンテーションを実施した。プレゼンテーションに与えられた時間は1社あたり5分。その後,2分間の質疑応答がおこなわれた。
審査は厳しいものだった。プレゼンテーションの途中でも,5分経過すれば容赦なく打ち切られ,質疑応答においても「××社の製品/サービスと一体どこが違うのか?」「その製品/サービスにユーザー・ニーズはあるのか?」といった厳しい質問が浴びせられた。
審査の基準は,「市場へのインパクト」「技術の革新性」「経営陣の顔ぶれ/経験」「経営方針」など。そして,審査を勝ち抜いたのが,Elementaly SecurityとImpervaの2社だった。優勝は1社の予定だったが,「1社に絞ることは難しかった」(審査団)との理由で,2社が選ばれた。
Elementaly Securityが発表したのは,企業ネットワークの各マシンにセキュリティ・ポリシーを適用できるシステム。Impervaは,データベースへのアクセスをリアルタイムで監視できるシステムを発表した。
Innovation Stationは今年で2回目。昨年開催されたRSA Conference 2005から実施されている。第1回のInnovation Station Awardを受賞した企業は,Sourcefireだった(同社のプレスリリース)。
なお,今年のInnovation Station出展企業は以下のとおり(アルファベット順)。
- Applied Watch Technologies
- Determina
- Elemental Security
- Imperva
- Intrusic
- Mazu Networks
- Mu Security
- PortAuthoriy Technologies
- Reconnex
- Tablus
- VoIPshield Systems