ノルウェーのエンタープライズ検索ソフト会社であるファストサーチ&トランスファの日本法人社長として、元日本ピープルソフト/日本ビジネスオブジェクツ社長の徳末哲一氏が就任した。2月16日に正式に発表する。

 ファストサーチは、1997年に創立されたエンタープライズ検索ソフト・ベンダー。「人工知能や自然言語処理の研究成果を生かし、情報の検索精度を高めているだけでなく、利用者の満足度合いを測定する仕組みを備えているのが特徴」と徳末社長は話す。顧客は世界で約2500社で、米IBMや米デル、日本ではヨドバシカメラや日産自動車、リクルート、楽天、ミサワホームなどが主に顧客向けWebサイトで利用しているという。

 同社はすでに日本法人として活動しているが、徳末氏の社長就任を機にビジネスを大幅に強化する構えだ。現在は社員が約15人だが、年内に40~50人に増強。日本法人の売上高を早期に全世界の売上高の10%に引き上げることを狙う(現状は5%前後とみられる)。同社の2005年の年間売上高は、前年比62%増の1億3033万ドル(約150億円)である。

 徳末氏は日本IBM、プライスウォーターハウス コンサルティングを経て、ピープルソフト(オラクルが買収)、エピファニー(SSAグローバルが買収)、ビジネスオブジェクツの日本法人社長を歴任。そのノウハウや人脈を生かし、新たにネット・ビジネスの世界に打って出る同氏は、「ファストサーチは社員400人のうち50人が博士号を持つ技術力中心の企業。新たな技術を生み出してから市場に投入するまでのスピードも速い。この技術力と勢いを武器に、日本でのビジネスを伸ばしたい」と意欲をみせる。