米Cisco Systemsは米国時間2月13日,開催中の「RSA Conference 2006」において,セキュリティ製品を複数発表した。いずれも,同社が提唱する「自己防衛型ネットワーク(Self-Defending Networks)」を実現するための製品だとする。

 自己防衛型ネットワークとは,刻々と変化するセキュリティの脅威を,検知・防御・対応できるネットワーク(システム)のこと。RSA Conference 2006は,セキュリティに関する世界最大規模の展示会/国際会議。米国San Joseで2月13日から17日まで開催されている。

 まず,同社の統合セキュリティ・アプライアンス製品「Cisco Adaptive Security Appliance 5500」(ASA 5500)用の新モジュール「Content Security and Control security services module(CSC-SSM)」を発表した。ASA 5500は,ルーターやファイアウォール,VPN,IPS(侵入防御システム)などを備えるアプライアンス製品(関連記事)。

 同モジュールを追加することで,ASA 5500にアンチウイルスやアンチスパイウエア,アンチスパムといった「Anti-X」機能を追加できる(同社では,「アンチ××」と呼ぶ機能を「Anti-X」と総称している)。同モジュールの開発には,Trend Microが技術協力している。加えてCSC-SSMには,URLフィルタリングやメール・フィルタリングなども実装されているという。

 また,同社製品のSSL-VPNに関するサポートを強化する。具体的には,Cisco IOSにSSL-VPN機能を実装し,Cisco ISRやCisco 7200/7301といった同社ルーター製品でSSL-VPNを利用可能にする。加えて,ASA 5500のSSL-VPN機能を強化。ASA 5500の新ファームウエア「バージョン7.1」では,最大5000件のSSL-VPNセッションを同時に処理できるようになるという。

 併せて,複数のセキュリティ管理製品を統合した「Cisco Security Management Suite」を発表した。同製品は,「Cisco Security Manager」と「Cisco Security Monitoring, Analysis and Response System(Cisco Security MARS)」それぞれの最新版で構成される。同製品を利用すれば,「新しく出現した脅威を一元的に管理でき,経験の少ないのユーザーでも,複雑なセキュリティ・ポリシーの変更などを容易におこなえる」(同社)という。

◎参考資料
Anti-X advancements set new standards for unified threat prevention; SSL VPN advancements extend highly secure, seamless access to more users
Cisco Security Management Suite delivers greater threat visibility, ease of use, and more scalable management