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 トレンドマイクロは10日、2006年の事業戦略を発表した。エバ・チェン社長兼CEO(最高経営責任者、写真)は「顧客が安心して情報を交換できる環境を提供する」と述べ、アクセスしようとする相手先のネットワークの信頼性チェックなどサービス事業を強化していく方針を示した。

 チェン社長は、企業にウイルス対策ソフトの普及が進んでいるにもかかわらず、企業が依然としてウイルスなどに脅威を感じていると指摘。その上で「ソフトをインストールするだけでは問題は解決していない。さらに優れたソリューションが求められている」と述べ、解決手段として、送信元のIPアドレスの信頼性を確認してスパムメールを防止するサービス「Trend Micro Network Reputation Services」や、米シスコシステムズとの協業によるネットワーク機器のセキュリティ対策ソリューションなどの提供に力を入れていくことを強調した。

 大三川彰彦日本代表は、今後日本市場で発売する製品のロードマップについて明らかにした。2006年第2四半期(4~6月)に発売予定のウイルスバスターコーポレートエディションの新版でスパイウエア対策機能を強化し、中小企業向けにゲートウエイ用セキュリティアプライアンス製品を発売する。パートナーと協力してリモート監視・管理サービスを提供したり、パートナーの製品とトレンドマイクロ製品を連携させたソリューションを拡充したりするなど、パートナーとの協業を積極的に進める考えを示した。