日本テレコムと日本オラクルは2月9日,米オラクルのデータベース・サーバーなどを時間貸しで提供するサービス「ULTINA On Demand Platform KeyPlat」の本格提供を開始したと発表した。同時に,月額73万2900円からという利用料金も公開。回線や監視サービスと一体で提供し,しかもネットワーク単体の料金を設定しないという次世代サービスが本格的に始動した。

 今回,日本テレコムが公表した料金体系は,定額制と従量制の2本立て。Webサーバー利用料,アプリケーション・サーバー利用料など5種類の「コンポーネント」の利用状況によって月額料金が決まる。例えば,Webサーバーの利用料は月額73万2900円の定額制。料金に回線利用料やシステム監視料金も含む。一方,アプリケーション・サーバーとデータベース・サーバーの料金は,従量制の場合で1分当たり200円。ストレージ利用料は1Gバイト当たり3000円など。

 ULTINA On Demand Platform KeyPlatは,日本テレコムの次世代ネットワーク・サービス構想「IRIS」(アイリス)に基づくASP(application service provider)サービス。昨年12月に,その概要を発表していた。アプリケーションの動作に必要な帯域や通信品質を動的に割り当てるため,ユーザーはネットワークの存在を意識せずに必要な時に必要十分なレスポンスでアプリケーションを利用可能。通信事業者が回線の帯域幅に基づく料金を設定しないという点で,これまでに例のないサービスと言える。

 同サービスは,既にベルシステム24が第1号ユーザーとして採用したことを明らかにしている(関連記事)。

(島津 忠承=日経コミュニケーション