NTTドコモと日本テレビ放送網は2月9日,携帯電話とテレビ放送の連携事業で業務提携すると発表した。有限責任事業組合を共同で設立することを同日合意した。

 同事業組合は,携帯電話向けのコンテンツへの投資や,テレビ番組の制作に取り組む。具体的には,地上デジタル放送のモバイル向け「ワンセグ放送」での放送とNTTドコモのインターネット接続サービス「iモード」の連動や,日本テレビが保有するコンテンツを携帯電話へ配信するなどの事業を予定している。また,日本テレビが開催するイベントでFeliCa対応の携帯電話「おサイフケータイ」による決済にも取り組む。

 なお事業組合は4月3日に両社が50億円ずつ出資して設立する。組合の存続期間は設立から7年間としている。有限責任事業組合は,企業同士のジョイント・ベンチャーや,専門家による企業の設立を後押しするために創設された制度。

 既にNTTドコモは2005年12月にフジテレビジョンに約200億円を出資,「ワンセグ放送」を活用した連携サービスへの取り組みを進めている。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション