ポータル・サイトを運営するエキサイトは2月8日,携帯電話から格安に国際通話できるサービス「エキサイト携帯国際電話」を開始すると発表した。IP電話網を経由することで格安な料金プランを設定した。最も安いケースは米国にかけた場合で,通話料は1分40円。NTTドコモの国際通話サービス「WORLD CALL」に比べると,半分以下の水準に抑えている。

 サービスは,エキサイト内にある携帯電話専用サイト「エキサイト携帯国際電話」と連携させて使う。ユーザーは事前にこのサイトで,利用する携帯電話機の電話番号を登録しておく。電話をかける際は,まずエキサイト携帯国際電話のサイトに携帯電話からアクセスする。そこで,相手先の電話番号を入力してから,サイト上に表示されている「発信ボタン」のアイコンをクリックする。しばらくすると,自分の携帯電話に着信がある。この着信に応答すると音声のアナウンスが流れる。その間に相手先の電話機を呼び出し,相手先が呼び出しに応答した時点で電話がつながる仕組みだ。

 通話可能な国と地域は22カ国・地域。1分当たりの通話料は,米国が40円,カナダとグアムが50円,韓国,台湾,中国,香港が60円,インドネシア,オーストラリア,タイ,ニュージーランド,フィリピン,マレーシアが80円,イギリス,ドイツ,フランス,イタリア,オランダ,スペイン,ロシアが95円~110円,ブラジルが135円となっている。

 基本料金は不要。通話料の課金単位は1分ごと。NTTドコモなど携帯電話事業者が提供する国際通話サービスは10秒ごとに課金するため,短時間の通話では割高になる点に注意が必要だ。利用できる携帯電話機の機種は,NTTドコモのiモード対応端末か,auのEZwebのうちSSL(secure sockets layer)に対応した端末。auのEZweb対応端末の場合,WIN対応機種以外の端末では別途「割込通話サービス」(月210円)を契約しておく必要がある。

 発信元の電話番号として固定電話を事前登録した場合でも,同じ仕組みでサービスを利用できる。ただし,エキサイト携帯国際電話へのアクセスには,携帯電話が搭載するWebブラウザからのみアクセスできる。固定電話からかけた場合の通話料は,米国が1分当たり18円,カナダが同30円など携帯電話からかけた場合よりも安く設定している。

(加藤 慶信=日経コミュニケーション