米インテルのサーバー用プロセサ「Itanium2」用アプリケーション開発支援組織「Itanium Solutions Alliance(ISA)」は2月7日、2007年までに国内RISCサーバー市場(売上高)の5割を獲得するという目標を表明した。2006年前半に、ISAのメンバーであるインテル、NEC、富士通、日立製作所の4社がItaniumサーバーの検証施設「Itanium Solutions Center Network」をそれぞれ設立し、ソフトベンダーやユーザー企業が無料で利用できるようにする。技術セミナーも継続的に開催する。

 ISAは昨年9月、インテルを中心にItanium2を搭載する大型サーバーを手掛けるBULL、富士通、蘭富士通・シーメンス・コンピュータズ、日立製作所、米ヒューレット・パッカード、NEC、米SGI、米ユニシスが集まって発足した。ソフトベンダーも含め、スタート時に23社だった参加企業は40社まで増えている。1月末には、Itanium2普及に向けたISV支援策として、研究開発や不動産、営業、マーケティング活動に総額100億ドルを投資することを表明している。

 Itanium2については、欧米市場での立ち上がりが遅れている。「現在、Itanium2対応のアプリケーションは6000以上にのぼり、46社を超えるメーカーがItanium搭載システムを販売。Novell SUSEやRed HatといったLinux、Windows Server 2003など10以上のOSがItaniumに対応している」(ISA日本地域委員会)とはいえ、実際に「Itanium2の市場を牽引しているのは日本」(米インテルのパット・ゲルシンガー上級副社長)だ。昨年1月から9月の国内でのItaniumサーバー出荷金額は500億円を超え、世界での出荷実績の28%を占めている。今回の発表には「Itanium2を牽引する日本市場で連携を深め、その活動をグローバルに展開する」(ISA日本地域委員会)狙いがある。