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 最終日である2月3日開催のセミナー「演習付き!心をつかむ提案書の作成術」には,会場一杯の受講者が集まった。講師を務めたビーコンITチーフコンサルタントの木村哲コンサルティング部長(写真)は,「提案依頼書(RFP)は全体構想を伝える基本概念だが,RFPに先行して行う情報収集プロセス(RFI)が重要である」という。手がけたユーザー事例の中には,「RFIに一年間費やした例もある」(同)。時間をかけて事例の収集したり,ベンダーにユーザーの業務の特徴や制約を知ってもらったりすることが重要になる。

 木村部長は,ベンダーまたはパートナ選びの注意点も説明した。「話し合いで業界用語の説明をしてほしい。必ず業界ごと特別な用語は存在する。その用語を質問しないパートナは注意すべきだ」と話す。パートナ企業やその業界を知るのに早い方法は,「新人研修用のテキストを見せてもらうこと」という。セミナーは演習形式で,「営業担当者が用意すべき提案コンテンツ」などの問題を受講者に回答させた。講師自ら受講者の隣へ移動し,意見を聞く緊張感のあるセミナーだった。

 最後に「提案書最終チェックリスト10項目」や「プレゼンテーションのための10章」を説明。「たとえ選ばれなくても,次回はチャンスをもらえるかもしれない。熱意をもって営業に取り組むことが大切」(同)と締めくくった。