米Microsoft社のDeveloper&Platform Evangelism担当副社長であるSanjay Parthasarathy氏
米Microsoft社のDeveloper&Platform Evangelism担当副社長であるSanjay Parthasarathy氏
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 マイクロソフトは2006年2月2日,ソフトウエア開発者会議「Microsoft Developers Conference(MDC) 2006」を横浜市で開催した。基調講演で壇上に立った米Microsoft社の副社長であるSanjay Parthasarathy氏(写真)は,「XMLはこれまで,データ交換のためだけに使われてきたが,今後はユーザー・インターフェース(UI)やワークフローの記述にも使われる。XMLを基盤にすれば,デバイスやアプリケーション,Webサイト,企業システムを越えて,統一された使い勝手を提供できるようになる」と強調した。

 デバイスを越えたユーザー体験を提供する核となる技術の一つが,今回日本で初めて公開した「Windows Presentation Foundation Everywhere(WPF/E)」である。WPF/Eは,開発コード名が「Avalon」と呼ばれたWindows Vistaのプレゼンテーション・サブシステム「Windows Presentation Foundation(WPF)」を,UNIXやMac OS X,携帯機器(携帯電話やPDA)に移植したもの。WPF(およびWPF/E)では,UIはXMLベースの「XAML」というフォーマットで記述する。XAMLでUIを開発することにより,Windows上にも,他のOS/デバイスにも同じUIを実装できる。なお,WPF/E対応のアプリケーションでは,ロジックはJavaScriptで開発する。UIをHTML,ロジックをJavaScriptで開発する,米Yahoo!や米Appleの「ガジェット」と同様の位置づけにある技術である。

 Parthasarathy氏は,MicrosoftがXMLとWebサービスに注力することを決めた2000年前後を振り返り,「あのころはMicrosoftの決定をいぶかしがる声も多かった。しかし,今ではプロトコル・レイヤーやドキュメントなどすべててをXMLにする環境が完全に整った」と「勝利宣言」をしてみせた。その上で,「これまで,さまざまなプラットフォーム上で動作するソフトウエアを連携させることは非常に難しく,コンタクト・リストを会社のコンピュータや携帯電話,自宅のパソコン,PDAで共有するといった単純なことさえ実現は容易でなかった。しかし,XMLがプラットフォームになった今日,デバイスの接続やアプリケーションの接続,データ交換,UIの共通化に取り組めるようになった」と語った。

3次元UIで情報把握が25~35%高速化

 同氏は,Windows VistaのWPFであれば,3次元UIを採用したアプリケーションが開発しやすくなることについても触れた。そして,「3次元UIの特徴は,2次元UIよりもユーザーが情報を素早く把握できるようになること」だとし,情報を把握する速度は,3次元UIになることで25~35%高速化すると述べた。これにより,「ワードプロセッサを3次元UIにする必要はあまり無いかもしれないが,ユーザーが情報を把握したり加工したりする業務用アプリケーションなら,3次元UIにした方がユーザーの作業効率が向上する」という。