東工大発のベンチャー企業であるコネクタス(東京都港区,藤田裕二社長)は,同社の電子メール監査システム「メールタンク シリーズ」の新モデル「メールタンクフォレンジアム」を4月に販売開始予定であることを明らかにした。新モデルの特徴は,管理者が設定したポリシーや設定したキーワードに応じてメールを監査し,怪しいと判断したメールの送信を止める機能が付いたこと。

 従来からある「メールタンク-R」でも,メールを監査して怪しいメールを発見した場合は管理者にリアルタイムで警告を出すという機能はあったものの,当該のメールは送信されてしまっていた。さらに,新版ではメール本文,ヘッダー情報,ファイル名に加え,添付ファイルの中の文章まで監査できるようになった。

 また,メールタンクフォレンジアムは,従来製品が持つメールの自動保存機能や手動でのバックアップ/リカバリ機能,分析・レポート機能なども備える。メールタンクはアプライアンス(専用サーバー)製品として販売する。利用するには,別途,メールを保存しておくためのNAS(ネットワーク接続型サーバー)などが必要になる。

 総販売代理店はテックリンク(東京都大田区,坂 憲一代表取締役)。同社は現在,メールタンク シリーズの販売パートナーを30社抱えるが,「今後も増やしていきたい」(永田元伸マネージャー)と話す。

 メールタンクフォレンジアムの価格は未定であるが,「後発製品なので,他社製品よりも安く提供する」(永田マネージャー)という。他社の同等の機能を持った電子メール監査システムの場合,実勢価格が1000ユーザーで1000万円程度である。ちなみにメールタンク-Rはユーザー数に関係なく180万円である。

 なお,アプライアンス製品としての販売開始は4月だが,すでに日本ユニシス情報システムが昨年10月からASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)方式で「メール監査/保存サービス」として提供している。料金は50IDまでの場合,月額3万9900円と初期費用が3万6750円なっている。