NTTソフトウェアによる「cocoCuore」のプレゼンテーション
NTTソフトウェアによる「cocoCuore」のプレゼンテーション
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 2割の商品が全体の8割の売り上げを稼ぐという現象は、マーケティングの世界ではよく知られている。一方で、主にネット販売の世界で最近、注目されているのが「ロングテール」(long tail)だ。トップ商品以外の売り上げが伸びていく現象やマーケティングを指す。ITの総合展示会「NET&COM2006」では、NTTソフトウェアもこの点に注目したサービスを出展中だ。1 to 1履歴分析エンジン「cocoCuore」(ココ・クオーレ)である。

 ココ・クオーレは、購買履歴のみを利用して分析する。性別や年齢、趣味などを入力しなくても分析できるので、アンケート調査は不要だ。個人情報保護法への対応も当然求められない。同サービスにはNTT情報流通プラットフォーム研究所が開発した「選好行動フィルタリング技術」が搭載されており、誰からも好かれる商品ではなく、その個人だけが好む商品を高い精度で分析・抽出する。「ニッチな商品をうまく推奨できるので結果的にロングテールの売上を生み出す」と、エンタープライズ・ソリューション事業グループ営業SE部門の佐藤基エキスパートは解説する。

 ロングテール現象を引き起こすと、売上拡大と同時に、客あたりの単価増にもつながるので利益率向上に寄与する。NTTソフトウェアはCRMパッケージ「eMplex CRM」などと連携させてECサイトを持つ企業に売り込んでいくつもりだ。