P-Pointer 3.0による検査結果例
P-Pointer 3.0による検査結果例
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 KLabセキュリティは2月2日,パソコンに保存された個人情報を含むファイルを探し出すソフトウエア製品「P-Pointer」の新版バージョン3.0を発表した。新版では,「使い勝手や管理のしやすさを向上させた」(営業本部SE部 エキスパートの松岡利英氏)。2月14日販売予定。価格は従来版と同じ。例えば,100ユーザーで84万円。

 P-Pointerは,パソコンやサーバーのハードディスクを検査して,住所や氏名,メール・アドレスといった個人情報を含むファイルをリストアップする製品(関連記事)。この製品を使えば,組織や個人が保有している個人情報を洗い出せる。

 基本的な機能は従来版(バージョン2.0.1)と同じ。新版ではユーザーの使い勝手などを向上させたという。例えば,従来版では検査対象のマシンにクライアント・ソフトをインストールする必要があったが,新版では不要。ファイル・サーバーなどに置いたプログラムを,Windowsのファイル共有を経由してリモートから実行すれば検査できる。

 また,検査結果をリアルタイムでユーザーが確認できるようにした。従来版では,自分のパソコンにどのような個人情報ファイルが保存されているのかを調べるには,管理サーバー上で動作する専用Webページにアクセスする必要があった。新版では,検査対象のパソコン上に検査結果を表示するようにした。この画面からは,不要な個人情報ファイルをユーザー自身が削除できる。

 「組織内の個人情報ファイルは膨大な数なので,管理者がすべてを処理することは難しい。ユーザー自身に管理してもらうことが現実的だ。新版ではそのためのインタフェースを充実させた」(松岡氏)。この仕様変更により,管理用のWebサーバーを構築する必要もなくなった。「すべての操作や管理を,Windowsの標準機能で実現できるようにした」(同氏)

 加えて,検査が終了するまでの時間を画面表示したり,ユーザーが検査を一時停止できるようにした。同社によると,これらの機能については,従来版ユーザーからの要望が多かったという。