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日経コミュニケーション

ICタグとIP電話を活用,接客効果向上を目指し三越が実店舗で実験

2006/01/31
写真1 試着室に設置したIP電話機と無線ICタグ・リーダー
写真1 試着室に設置したIP電話機と無線ICタグ・リーダー
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写真2 超薄型の表示デバイスにジーンズのサイズ別の在庫情報をリアルタイムで表示
写真2 超薄型の表示デバイスにジーンズのサイズ別の在庫情報をリアルタイムで表示
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 三越と富士通は1月31日,無線ICタグやIP電話端末を利用して在庫管理や接客応対を高度化する実証実験を開始した。2月13日までの2週間,三越銀座店2階のセレクトショップ「ニューヨークランウェイ」において女性向け高級ジーンズ約5000着を対象に実施する。この実験は,経済産業省の電子タグ実証実験「日本版フューチャーストア・プロジェクト」の一貫として行われる。既存のIP電話機や無線LAN搭載の携帯電話型IP電話機を,情報端末としてフル活用している点がポイントだ。

 実験では,無線ICタグを利用した在庫管理システムを構築し,新しい顧客向けサービスを提供する。さらに,無線ICタグを顧客に貸与する接客サービスを試みる。その後,実験参加者へのアンケートなどを通じて,サービスの有効性を評価する。

 在庫管理システムを活用した顧客向けサービスは,(1)「インテリジェント・フィッティングルーム」,(2)「顧客視点のスマートシェルフ」,(3)「e-リコメンデーション」の3種類。

 (1)のインテリジェント・フィッティングルームは,試着室に設置した無線ICタグ・リーダーでジーンズの無線ICタグを読み込むことで,別のサイズの在庫検索を可能にするサービス(写真1)。試着室に設置した米シスコシステムズのタッチパネル付きIP電話機から検索操作を受け,結果を電話機の画面に表示する。専用のタッチパネルでなくあえてIP電話機を選択したのは,スペースを取らず端末にイーサネットで給電できるという理由からだ。

 (2)の顧客視点のスマートシェルフは,商品棚に張り付けた極薄の表示デバイスでサイズ別の在庫情報をリアルタイムに表示するサービス(写真2)。(3)のe-リコメンデーションは,店頭に設置したタッチパネル端末を使い,顧客がブランドやシルエットなどの項目から希望に近い商品を絞り込むサービスである。

 無線ICタグを利用した接客サービスは,モニター顧客50人に無線ICタグを貸し出して実施する。無線ICタグを持った顧客が来店すると,販売員が持つネットツーコムの携帯電話型IP電話端末に来店状況や購入履歴などが通知される。「PDA(携帯情報端末)は大きさが中途半端で耐久性も弱い。販売員は携帯電話の扱いに慣れており,片手で使える方が便利と判断した」(三越の西田雅一・商品本部商品システム推進部ゼネラルマネジャー)。

 実験の狙いは,「接客を効率化することで,購入まで結び付く確率を上げること」(西田ゼネラルマネジャー)。顧客の多くは,接客時間が長引くと購買意欲を失ってしまうという。今回実験する新システムで接客時間を短縮することで,売り上げ増に結びつけたい考えだ。

 なお実験終了後,顧客向けサービスは一旦取りやめる。「導入効果や売り場などを検討し,1〜2年をめどに順次本格導入を進めたい。本格導入の際には,VoIPの利用も考えている」(西田ゼネラルマネージャー)。

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