サイボウズは2006年1月30日、ブログやニュース・サイトなどの更新情報を統一的に取り扱うWebベースのRSSリーダー提供サービス「Feedpath」を発表、同日からサービスを開始した。RSSリーダーを手がけたのは、「RSSは当初Webサイトの更新情報を配信するだけのメディアだったが、最近ではRSS自体がコンテンツを包含し、新しい情報伝達手段の一つとして成立しつつある。RSSリーダーを入り口として、そこから各種情報に直接アクセスする利用形態がこれから普及する。言わばネット・サーフィンからデータ・ホッピングへと変わっていく」(チーフ・クリエイティブ・オフィサー兼エバンジェリストの小川浩氏)と考えたため。

 RSSリーダーとしての特徴は、(1)単なる見出しだけでなく、RSSに含まれる内容を表示。原則サイト単位ではなく時系列順に表示、(2)Ajax技術を採用し、Webベースでドラッグ・アンド・ドロップなどを有効利用した使い勝手を実現、(3)RSSで閲覧した記事にユーザーが任意の「タグ」を付与でき、このタグを通じて関連記事の検索が可能、(4)ほかのユーザーが登録したものを含み、RSSフィードの内容を検索できる、など。特に(3)や(4)によって、これまで一人のユーザーに閉じていたRSSリーダーが、複数ユーザーで連携する場として利用可能になる。「将来的にはFeedpathにRSSを配信する機能を持たせ、データが連携する仕組みを増やしていく。Webサービスによる連携も考えている」(同氏)。

 サイボウズはこのサービスを無償で提供する。将来も有償化する計画はなく、現時点では収益を生むためのビジネス・モデルは考えていない。「ある意味赤字覚悟で始める。目標通り3年間で100万人のアクティブ・ユーザーを獲得できれば、広告ビジネスを含めさまざまなビジネス・モデルが成り立つ。だから現在はユーザー獲得という目標の実現に全力を注ぐ」(青野慶久 代表取締役社長)。