Steelhead
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 WAN経由のアクセスを高速化する「Steelhead」などを開発販売する米Riverbed Technorogyは2006年1月27日,100%子会社となる日本法人「リバーベッドテクノロジー」(本社,東京都渋谷区)を2005年12月26日付で設立し,日本法人の営業活動を本日1月27日から開始したことを明らかにした。国内販売代理店は従来通り,ネットマークスと日本ダイレックスの2社。

 同社のアプライアンス製品「Steelhead」は,WAN回線を構内LANと同程度の性能で使えるようにするための専用装置。遠隔拠点から本社のデータセンターにアクセスする用途などに適している。TCPウインドウ・サイズの拡大,データを100バイト程度に分割した欠片のキャッシュ,アプリケーションに特化したラウンド・トリップの抑制---といった方法で遅延を防ぐとともに,帯域を有効活用する。

 従来,同様のアプライアンスの製品ジャンルは「WAFS」(Wide Area File Services)と呼ばれており,WAN回線を経由してファイル・サーバーにアクセスすることを主な目的としていた。一方,Steelheadはファイル・サーバー以外へのアクセスの高速化にも注力しており,これをWDS(Wide-area Data Services)と呼んで差異化している。

 例えば,TCPアプリケーション全体の通信を最適化するとともに,アプリケーション層では,ファイル・サーバーのCIFS,メール・サーバーのExchange Server,RDBMSのSQL Serverの3種類について,クライアント・サーバー間のやり取りを代行してWANを流れるパケットを減らす。

 リバーベッドテクノロジー社長の井上祥二氏は自身の最初のミッションを「国内でのWDS市場の開拓」と位置付けた。「WAFSというキーワードは浸透しているが,(WAFSを内包する)WDSは知られていないのが現状。今後は,WDSのマーケットを広げるために力を入れる」(井上祥二氏)。

【1月29日訂正】表題で「米Riverhead」とありましたが,正しくは本文中の表記と同じ「米Riverbed」です。お詫びして訂正します。