写真 ライブドアの新社長に就任した平松庚三氏(右)と代表権を持った熊谷史人取締役
写真 ライブドアの新社長に就任した平松庚三氏(右)と代表権を持った熊谷史人取締役
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 堀江貴文前社長の逮捕に揺れるライブドアは1月24日の午後8時から記者会見を開き,新経営体制を発表した。堀江氏退任を受け,社長には平松庚三氏が執行役員のまま就任。新代表取締役には熊谷史人・取締役が就いた(写真)。会見の席上,新経営陣は「株主,ユーザー,従業員に謝罪したい」と頭を下げた。

 新社長となった平松氏は1946年生まれで現在60才。ソニー出身でこれまでにもAOLジャパンの社長などを務め,2004年に当時社長を務めていた会計ソフト開発会社「弥生」の買収に伴いライブドア・グループに入った。ライブドア・グループ幹部としては珍しい豊富なキャリアを買われた格好だ。

 新社長就任に合わせライブドアは,社内に9人のメンバーからなる経営委員会を設置。各種の経営判断を行うことも明らかにした。委員には公衆無線LAN事業「livedoor Wireless」の責任者である照井知基・執行役員上級副社長も含まれる。

 ライブドアは「何件かの(ポータルサイトへの)広告のキャンセルがあった」(平松社長)ことを明らかにしたものの,「現時点で事業の切り売りや会社の身売りは考えていない。資金繰りは安定している」(熊谷代表取締役)と強調した。

(武部 健一=日経コミュニケーション