Seasarファウンデーションは2006年1月23日,オープンソースのテンプレート・エンジン「Mayaa 1.0.0」をリリースした。Webサイトからダウンロードできる。HTMLファイルをテンプレートとして利用するため,デザインとロジックを分離でき,Webデザイナとプログラマの協業が容易になる。

 Mayaaの基本的な使い方では,HTMLで記述したテンプレートと,それに対応する設定ファイル(拡張子は.mayaa)の二つを元に,動的なページを生成する。Webページを動的に変更する部分は,テンプレートの該当部分にid属性でマークを付け,そのidに対する動作を設定ファイルに記述する。

 Javaで記述した従来のWebアプリケーションでは,ビュー技術としてJSP(JavaServer Pages)を利用することが多い。しかし,JSPファイルのデザインを確認するには,WebブラウザだけでなくJSPの実行環境が必要になる。このため,Webデザイナとプログラマの作業の切り分けが難しいという欠点があった。Mayaaを使えば,HTMLテンプレートだけでデザインを確認できるようになる。

 Mayaaを利用するには,サーブレットのフォワード先を変更するだけでいい。つまり,従来はJSPを使っていた部分を簡単に差し替えられる。JSPのカスタムタグを利用したり,JSPと併用することも可能だ。

 なお,同様のテンプレート・エンジンとしては,Apache Jakartaプロジェクトが開発しているVelocityやFreeMarkerプロジェクトが開発しているFreeMarkerなどがある。